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10/22 わーすた LIVE TOUR 2017 パラドックス ワールド 初日仙台公演

 

 

月曜の飛行機が欠航になり、帰れないことが確定した状態で仙台へ向かう。もうどうにでもなれ、という連中が集まるからなのか、こういう日の公演はとにかく盛り上がる。

 

整理番号Sのほぼ最後だったので、上手後方に位置付ける。同じような番号の知り合いも固まって、みんなで開演を待っているときに、ちょうど去年のツアー初日広島を思い出す。あのときは知り合いもなく一人だったが、現在ではこのドキドキを共有できる仲間がたくさん居る。わーすたの「わ」についてなんとなく考えてみたりしているところに、松田美里の影アナ。

…間もなく「パラドックスワールド」という掛け声の入ったovertureと共に、私たちはこのツアーの世界へと吸い込まれていった。

 

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仙台1部 セットリスト

1.最上級ぱらどっくす

2.ワンダフル・ワールド

3.ぱわわわわん!!!パワーパフガールズ

自己紹介MC

4.うるとらみらくるくるふぁいなるアルティメットチョコびーむ

5.完全なるアイドル

6.好きな人とか居ますか(廣川・三品)

ダンスパート

7.らんらん・時代(小玉・坂元・松田)

MC

8.あこがれストリート

9.Stay with me baby

10.Magical Word

11.NEW にゃーくにゃくにゃ水族館2

12.約束だから

13.Just be yourself

14.恋するにゃこたん~フリもフラれもあなたのまま~

 

EN1.グーチョキパンツの正義さん

EN2.いぬねこ。青春真っ盛り

 

 

一曲目『最上級ぱらどっくす』は、前々日豊洲のリリースイベントで初めて生で観た。ら抜きが気になるという薄っぺらい理由で全く聴き込んではいなかったが、キャッチーだし振付もマネしやすいので楽しめた。

「探してるモノは 見えないものかも」という歌詞は、私の好きな『星の王子さま』の「かんじんなことは、目に見えない(L'essentiel est invisible pour les yeux)」を髣髴させるお気に入りのフレーズだが、全人類共通の魔法、その答えが「努力」というのは、しかもそれをあの子たちに歌われてしまうと立つ瀬がない。もっと深く、その源の「好き」だとか「楽しい」、響きを合わせるなら「夢中」のような答えを示してくれた方が、もっと夢があったのではと思う。

 

冠しているシングル曲を一曲目に、続けて『ワンダフル・ワールド』で盛り上げる流れは前回ツアーと同じ。一気に熱を帯びる会場、Cメロのコールも全力で叫…んだはいいものの、間奏が足されていて肩透かしをくらう。だけではなく、通常この曲は、最後に右端の坂元葉月と隣の三品瑠香が見つめ合い終わるのだが、今回は右端がみりてこに。はーちんは左端。思えば、これが初めて私たちの前に姿を現したパラドックスだった。

 

 

定期公演わ-7で振付が変わった『ぱわわわわん!!!パワーパフガールズ』をこの流れに置いてくるのはなかなかカッコいい。キレよく踊るメンバーを見て、成長を大いに感ずる。「So 未来は過去へと 変わっていくよ この一秒も」

 

自己紹介のMCからうるチョコ、完全なるアイドルと来たところでスピードを緩める。小玉・坂元・松田の三人が退場し、『好きな人とか居ますか』を廣川・三品で歌い上げた後、そのまま二人でダンスパフォーマンスへ。衣装を着替え合流した三人も加え踊り出したところで、裏で「ハッピーハッピー」鳴ってるのは『にこにこハンブンコ』だとようやく気づく。なるほど、そういう流れか!と思っていると、ダンスパート終わりに流れたイントロはまさかの『らんらん・時代』、後のMCではーちんが言っていたまんま、「にこにこハンブンコちゃうん?…らんらん・時代やーーー」となった。

 

小玉・坂元・松田の歌う『らんらん・時代』、それはもう耳の穴かっぽじってよく聴いた、と言いたいところだが、興奮しすぎてあまり覚えていない。りりかの声がよく通っていたのが印象に残っているが、全体にまだまだ不安定だったような、どうだったか。次回(あるのか?)はじっくりと聴いてみたい。

 

 

MC明けて、前日「この二曲のうちどちらが聴きたいか」というアンケートで『キス kiss スキっ!』を僅差で破った、『あこがれストリート』が披露された。

大好きな曲だし楽しめたが、この曲をここでやる意味はいまいち摑めなかった。ストリート生楽曲を彼女たちが歌い継ぐことは大切だが、だからといって無暗にわーすたのセットリストに組み込むのは、両者を軽んじることになりやしないか。

アンケートで決める、というのが特に引っかかった。この場所ではこの曲しかない、このライブには、このセットリストにはこの曲しか入る余地がない、そこまで力強く提示してほしかった。そこまでしてくれないと納得がいかない。基本は「わーすたのライブ」が見たいのであり、受け継がれるスト生の魂は、わざわざ楽曲を披露せずとも、わーすたの中に生き続けているのは承知だからだ。それこそ、肝心なものは目には見えない。

それでも何らかの想いがあって、どうしても顕現させねばならず、絶対にこのセットリストにこの曲を組み込まねばならない、でないとこのライブは完成しない、という場合でもなければ、殊に彼女たちの大切なライブツアーに関してはとても首肯けまい。

 

と、偉そうに言ってはみたものの、私の鈍感で、隠された特別な意味を見逃している可能性は多分にある。しかし、向こうが真剣にセットリストを組んでくれている分、こちらも、私の理解の及ぶ限りは真剣に考えたいと思う。

 

 

少し飛ばして2部に移りたい。

 

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仙台2部 セットリスト

1.最上級ぱらどっくす

2.Magical Word

3.完全なるアイドル

自己紹介MC

4.ゆうめいに、にゃりたい。

5.Doki Doki today

6.にこにこハンブンコ(小玉・坂元・松田)

ダンスパート

7.Zili Zili Love(廣川・三品)

MC

8.NEW にゃーくにゃくにゃ水族館2

9.恋するにゃこたん~フリもフラれもあなたのまま~

10.グーチョキパンツの正義さん

11.ちいさな ちいさな

MC

12.いぬねこ。青春真っ盛り

13.約束だから

 

EN1.ねぇ愛してみて

EN2.うるとらみらくるくるふぁいなるアルティメットチョコびーむ

 

 

1部と2部ではovertureに変化があって、あちこちから「パラドックス」「最上級」「パラドックスワールド」などと聴こえてくる。1部でチラと姿を見せていたパラドックスワールド、その奥地まで知らず識らずのうちに足を踏み入れてしまったようだった。

 

世界というものは、こうも唐突に切り替わるものなのか。いつものようにパフォーマンスする『Doki Doki today』、1番を歌い切ったところでバチバチと音が歪む。一瞬の出来事の後、気が付けば2番の頭をはーちんが歌っていた。どうやらメインボーカルとダンスメンバーが入れ替わった世界に飛ばされたらしい。と、同時に今回のツアーを理解した。

すげえ。パラドックスワールド、すげえ。と何度も仲間と顔を見合わせる。それくらい衝撃だった。

 

そこからはもうパラドックスが止まらない。『Zili Zili Love』は廣川と三品の歌割が逆だった。なるほど、こうやってライブでパラドックスを表現してくるか。しかも1部では垣間見せただけで、2部で一気に飲み込んでくるなんて。

 

 

パラドックスに気づいてから感動しっぱなしで、気持ちが高ぶっていたからか、しっとりとアレンジされた『約束だから』が、2番に入って普段の曲調へと加速する所で、いつになく号泣してしまった。

仙台。この場所には、大切な友人がある。四月に関西から旅立っていった彼と会うのも、今回の仙台遠征の大きな楽しみだった。そんな彼と連番して、しみじみと「いつもと同じ帰り道の 交差点過ぎて」別れた日のことを思い出していた。儚くて、愛おしくて、切なくて、だから綺麗。あの日の涙を美しく歌ってくれるわーすたに、心から音楽を感じた。

 

 

色々と纏まらない感想だったが、ツアーとしては面白い仕掛け満載で、次に行けるのはいつになるかわからないが、その間に変わる部分出てくるだろうか等々、これからが楽しみである。