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雑記

廣川奈々聖と万物照応

古典の作者の幸福なる所以は兎に角彼等の死んでゐることである。 又 我我の──或は諸君の幸福なる所以も兎に角彼等の死んでゐることである。 芥川龍之介『侏儒の言葉』から引いた。この小論に取り掛かる上で、私はこれを痛感する。文字盤を叩けば叩くほど、彼…

わーすた『Just be yourself』雑感

わが萩原朔太郎は『憂鬱の川邊』という詩でこう言っている。 げにそこにはなにごとの希望もない 生活はただ無意味な憂鬱の連なりだ 梅雨だ じめじめとした雨の點滴のやうなものだ しかし ああ また雨! 雨! 雨! 朝起きて、ああまた一日が始まる、この憂鬱…

廣川奈々聖と「時間」

「今こそ醉ふべきの時なれ! 虐げらるる奴隷となつて、時間の手中に墮ちざるために、酒によつて、詩によつて、はた德によつて、そは汝の好むがままに、醉へ、絶えず汝を醉はしめてあれ!」 近代詩の父とも評されるフランスの詩人シャルル・ボードレールが、…

約束

遥か三週間前、大嫌いな東京で、とある「約束」をしてきた。私はこれまで幾度か、これと似た「約束」を交わしたことがある。が、いづれも己が藝術的拘泥という我儘のため反故にしてきた。われはわが身勝手さに辟易している。自己嫌悪の渦は私から「夢中にな…

飽き性

永井荷風の日記『斷腸亭日乘』をもじったものである。イヤホンはよくない。 題名も、ブログの開設も単なる思いつきなので、そんな感じで、何となく思ったこと、ツイッターで長々と書いてもアレだしってこと等々気ままに書いていこうと思っている。 本、テレ…